ほねノミクス

これから迎える『高齢者の高齢化』の時代にむけて、私たちは今何をすべきでしょうか。
2025年、約800万人の団塊の世代が75歳を越え、2040年には団塊ジュニア世代が高齢者となります。その頃には65歳以上の人口がピークを迎え、85歳以上が高齢者人口の3割を占めると予想されています。コロナ過もあり予想以上に少子化が進む可能性もあり、そうすると益々高齢者率が増えてしまうかもしれません(悲)。

医療は日々発進歩しているにも関わらず、健康寿命と命の寿命の差が縮まっていないのが現状です。人生の最後の約10年は、誰かの助けが必要な自立して生活できない状況なのです。
皆さん、考えてみてください。もしも、現在のように健康と命の寿命の差が縮まらず、むしろ拡がってしまうとどうなるでしょう?私たちの未来の社会環境は破綻している可能性が高いということは想像に易いですね。では逆に、高齢者の健康長寿を達成することができれば、医療費の削減にとどまらず、元気な高齢者が社会で活躍し、経済を回すことにより健全な超高齢社会を創り上げることもできると私は考えています。
糖尿病運動器疾患
骨折するとお金がかかる?
骨折すると当然痛いのですが、身体的な痛みだけではなく『ふところ』も痛くなります。
骨折すると入院、手術、リハビリが必要になりますが、もし骨折が治っても介護が必要になってしまった場合、なんと!トータルで1,500万円以上の費用が必要になります。日本では年間19万人の方が大腿骨骨折を起こすと報告されていますので、骨折に係る医療・介護費は予想以上に膨大で、個人の『ふところ』だけでなく国の『ふところ;財政事情』にも大きな影響があるのです。
骨折をしない体づくりは自分の健康寿命を延ばすだけでなく、実は国の財政事情にも寄与するのです。個人のことだけでなく、社会的にも重要なことなので、当然社会全体で取り組まないといけない課題ですね。
高齢者が骨折するとどうなる?
骨粗鬆症による骨折は、その後の生活の質に大きく影響します。
例えば、大腿骨骨折(鼠径部の部分の骨折)を起こすと約40%の患者さんが元の生活水準まで回復できず、介護が必要となります。椎体骨折(背骨の骨折)を起こすと、姿勢が変形し生涯に渡り腰痛や膝などの関節痛に悩まされることになります。
そう、高齢者の骨折ってその後がとっても大変なんです。
高齢者が超高齢社会で活躍できる環境を創ろう!
最近の報道では、高齢者は昔に比べて体力は向上したと言われています。
高齢者が増えているなか、労働人口の減少が問題となっていますね。私は元気な高齢者は経験を活かして、超高齢社会を支える側で頑張っていただきたいと思っています。 例えば、元気な高齢者が介護を必要とする高齢者を支える、高齢者が経験を活かして高齢者の立場に立ったサービスを提供するなど、高齢者ビジネスを高齢者視点で展開する。こんな感じで時代を牽引する高齢者が生まれてくると、『高齢者』という概念や定義も変わってきそうですよね。

高齢者が元気に働ける環境ができれば、介護力アップ、税収アップ、消費アップが期待できるでしょう。税収や消費が回れば、より弱い立場にいる高齢者や将来を支える子供たちへの支援に財政のかじを切ることができるのではないかと考えています。
エール君

みなさん、どうですか?
ほねノミクスを実現して明るい未来を一緒に創りませんか? 個人個人が骨折しない体を作るということ、そして骨折させないための街造りを目指しましょう!


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金沢一平 糖尿病と骨粗しょう症専門医からの提案